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鍼灸の歴史

中国の新石器時代(1万年前~)に、人間はすでに動物の骨や石の鋭い先を使って、患部に当てたり、刺したりすることで、痛みや病気を治療していました。

蟆ァ,舜,夏,商,周時代になると、人体の穴位や経脈の研究が進み、「黄帝内径」が完成し、これにより「病」と「穴位」(ツボ)の関係が本格的に研究され始め、「鍼灸」は学問として重視されるようになりました。宋の時代になると穴位や経脈を具体的に配列し「鍼灸銅人」という医学模型が誕生しました。

明の時代には、「鍼灸銅人」を再鋳造させました。「鍼灸銅人」は365箇所の経穴に実際に鍼を刺せるようにっており、医者や針師の育成に大いに貢献しました。現在、明代の「鍼灸銅人」は北京の三皇廟内に秘蔵されています。

それ以外にも明代には、「鍼灸大全」(1439年)「鍼灸問対」(1530年)「鍼灸聚英」「鍼灸節要」(1529年)とともに、鍼灸の集大成ともいえる「鍼灸大成」(1601年)が編纂されました。 新中国が誕生して以来、東洋医学(鍼灸、漢方)が大きく進歩しました。

鍼灸の治療範囲の広さといい、効果のよさといい、操作の便利さといい、経済と安全性といい、すべての面において、かなり優れています。 中国政府はこれらのことを考慮し、人力と財力を両面から投入し、数多くの大学、研究所や病院を設立しました。

全国から科学者を結集して、現代生理学、生物化学、微生物学、免疫学などから、鍼灸のメカリズムを研究しました。そして、大量なデータや成果を得ることができました。鍼灸は人体各臓器に対して、機能をバランスよく調整できることが判明しました。

今も、分子生物科学のレベルから、さらに研究を続けています。さらに、鍼灸鎮痛効果を利用し、麻酔薬の使えない手術患者に対して、針麻酔を開発し、成功を収めました。当時、世界中に大きく報道され、日本にも大きく影響しました。現在、歯の痛み治療にもよく使われています。

現在、欧米はもちろん、世界百国以上の国が、東洋医学(鍼灸、漢方)の研究や臨床応用を盛んに行われています。毎年、数万人の留学生が中国で東洋医学(鍼灸、漢方)を学んでいます。世界でブームになっているともいえるでしょう。